「あぁ、録画してたの?」




蒼はたいして気にしない。




「ごめん。俺、割っちゃった」



「え!?」



「踏んで粉々」




蒼が指差す先には、DVDの残骸の山が出来ていた。



あ……

あたしの楽しみが……




床に座り込んで泣きそうな顔をするあたし。




「ごめーん、唯ちゃん」




そう笑う蒼は、確信犯かもしれない。




だが、




「仕方ないなぁ。

お詫びに、今日の浴衣祭り一緒に行ってあげる」




その言葉に、




「ええぇぇぇぇ!?」




あたしは絶叫していた。