その後、冷蔵庫の中にある食材で、簡単なサラダとオムライスを作った。 料理なんてしたことのないあたし。 偶然調理実習でオムライスを作ったことを思い出したのだ。 だが、こんな愚かなあたしが上手に作れるはずもなく。 出来上がったのは、オムライスともチャーハンともいえるような物体。 犬の餌にも見えるようなその食べ物を、蒼に見られたくなかった。 それでも蒼はスプーンを取り、 「唯ちゃん、なかなかユニークだね」 なんて言う。