「おはよう、唯」



「おはよう、芽衣」




学校での時間は、いつも通り過ぎていく。

何気なく授業を聞き、何気なくノートをとり、何気なく雑談をする。

それでも、




「唯、元気ないね」




敏感に気付く芽衣に、




「うん。蒼がツアーでいないんだ」




明るく答えていた。






蒼、今頃仙台にいるのかな。

ツアー、上手くいってるのかな。




頭に浮かぶのは蒼のことばかり。

あたしって弱いな。

たった二週間なのに、蒼から離れることが出来ない。