え……?

そんな風には全然見えなかったけど。

いつも通りの碧だったけど。




「唯ちゃんに見られるだけで、俺、おかしくなりそう」



「それはあたしの台詞」





ライブの間中、意識を保つのがやっとだった。

蒼を見ているだけで、体中から発火するみたいだった。

こんな気分、初めてだよ。





「ふふッ。

唯ちゃん、可愛い」




そう言って、蒼は啄ばむようなキスをする。

唇に甘い感触が漂った。





あたしは、やっぱりあなたから離れられない。

あたしの大切な愛しい人。