「ゆっ……優弥……」




蒼の声は震えている。

なんと、裏口の前には優弥さんが立っていて。

破壊的な勢いでこっちを睨んでいるのだ。




……恐ろしすぎる!







「てんめェ……

反省会を抜け出して、女とイチャイチャか」



「ゆっ…優弥!

ごめんっ!!」




蒼は泣きそうな顔をしている。




「ごめんっ!マジで!

今日も頑張ったから!

許して!!」




チワワみたいに瞳を潤す蒼を見て、優弥さんはイライラしたようなため息を漏らした。

そして、あたしを見る。





「唯ちゃん、ごめんな。

このガキが迷惑かけて」



「ガキじゃないし!」




蒼が頬を膨らます。

あたしはそんな優弥さんに、いえということしか出来なかった。