あれから、数日が過ぎていった。 プライベートを大切にするなんていいながら、蒼は相変わらず忙しい日々を過ごしていた。 朝早くに家を出て、夜遅くに帰宅する。 会えるのは、朝と夜の本の数分。 一応蒼の彼女になったものの、付き合っている感覚は全くなかった。 それでも、Fのメディア露出はあまりなくて。 オリコンで一位を取ったと朝のニュースで流れるくらいだった。 そして、それを聞いて、手の届かない存在であることを再認識する。