3回…

4回…

みるみる背中が真っ赤になっていく。

直視するのが辛い。

それでもセレは目を反らさなかった。祈る様な気持ちでずっと見ていた。

「11かーい!」

あと1回…

「12かーい!」

…終わった…

ノーラは意識が朦朧《もうろう》となり、立っていられなかった。

駆け寄る両親。

医者も呼ばれた。



「…良く耐えたな…」

立ち去るセレとエルグの後ろ姿は意識を失う寸前のノーラの目に映っていた。