セレ達は国境を越えた。
そのまま南に進むと、少し賑やかな町に出た。
市場もあり、セレ達の国では見たことの無い物も並んでいた。
特に果物はピアリの目を引いた。
「ねえ、セレ。これ食べてみたい。買ってもいい?」
ピアリが選んだのはライチだった。
「ああ。そんなに高くないし。」
「うん。じゃあ、オジさん10個ちょうだい!」
「そんなに?味がわからないんだから、少しにしとけば?」
二人がそんなやり取りをしている頃、セレ達を追う様に国境近くを歩いている大男がいた。
身長は多分2メートルを超えている。肩幅も胸板の厚さも常人の2倍ある。野生味のある顔に茶褐色の癖っ毛。
歳は若そうだ。セレと同じ位だろうか。
肩に灰色のツバメがとまっている。そのツバメと何やら話している。
傍から見ると独り言を言っているみたいだ。
「…例の奴ら?いや、まだ見つからない。」
「でも多分近くにいる。俺よりほんの少し前に国境を通ったらしい。」
「で?ルルグの様子は?」
「落ち着いているか。そりゃ良かった。」
「ああ。仕事はきちんとやるさ。じゃあな。」
ツバメは何処かへ飛び去った。
そのまま南に進むと、少し賑やかな町に出た。
市場もあり、セレ達の国では見たことの無い物も並んでいた。
特に果物はピアリの目を引いた。
「ねえ、セレ。これ食べてみたい。買ってもいい?」
ピアリが選んだのはライチだった。
「ああ。そんなに高くないし。」
「うん。じゃあ、オジさん10個ちょうだい!」
「そんなに?味がわからないんだから、少しにしとけば?」
二人がそんなやり取りをしている頃、セレ達を追う様に国境近くを歩いている大男がいた。
身長は多分2メートルを超えている。肩幅も胸板の厚さも常人の2倍ある。野生味のある顔に茶褐色の癖っ毛。
歳は若そうだ。セレと同じ位だろうか。
肩に灰色のツバメがとまっている。そのツバメと何やら話している。
傍から見ると独り言を言っているみたいだ。
「…例の奴ら?いや、まだ見つからない。」
「でも多分近くにいる。俺よりほんの少し前に国境を通ったらしい。」
「で?ルルグの様子は?」
「落ち着いているか。そりゃ良かった。」
「ああ。仕事はきちんとやるさ。じゃあな。」
ツバメは何処かへ飛び去った。