「えぇっ!?アイツが?」 信じられないとでもいうような目で私を見てくる沙耶ねぇ。 あんなに冷たい桐生くん。 でも、優しかった桐生くん。 その昨日あった話を沙耶ねぇにすると、目を大きく開けて驚いていた。 当たり前だよね。 人を助けたり、送ってくれたり… 勉強を教えてくれたのは先生に頼まれたからなわけだけど、面倒くさがりながらも、丁寧にわかりやすく教えてくれた。 普段、冷たい桐生くんから、こんな行動は想像がつかなかったから。