「我が力を開放せよ」



そう呟くと周りの空気が波打った。



「浄堺…」



すると薄い膜の結界があたしの周りにできる。



あたしはゆっくりと泉の中へと入っていく。



どこからか声が聞こえてくる。



《誰だ…私の眠りを妨げる者は…》



低い、低い声。



「申し訳ありません。鞠花様。」



《人間がなぜこんな所に!!!!》



「怒りをお鎮めください。鞠花様。」



鞠花様はこの泉に憑いているKingクラスの神様。



「実は…この地を受け渡して頂きたくお願いに参りました。」