「ごめん。勘違いさせるような態度を取ってしまって…」

翔太はギュッと抱きしめてくれた。


「いいよ、もう」

ヤキモチ妬いたんだって思うと、翔太のことを凄く愛おしく感じるし、可愛いなって思ってしまう。翔太は男の子なのにね?

それにね、

「あたしのこと、好きなんでしょ?」

「あぁ」

即答だった。

「だったら、いいよ。好きでいてくれるなら、それ以上のことなんて何もないから」


本当にそう思う。

だって、好きでいてくれるなら、あたしはそばにいてもいいんでしょう…?


「当たり前。勝手にフラフラと離れるんじゃねーぞ。俺が離さないけど。

俺の隣はお前だけだからな」

翔太は不敵な笑みを浮かべた。

それに応えるようにあたしも笑って見せた。涙が渇いたとはいえ、綺麗な笑顔ではなかっただろうけど、心の底から笑ってみせた。


「あたしだって離れないからね!離れてって言われても、もう離れないんだからね!」


再び宣言した。


そして、自然に体が動いたんだけれど、今度はあたしから、翔太にキスを落としたんだ。











              fin.