ドゴン、と辺りに鈍い音が響き渡る。
氷が砕け散り、砂浜の上につみあがる音が。
「どうか、彼らが光の道を歩まんことを」
息を整えながら、手を合わせて祈る。
罪悪感が押し寄せて、心が苦しい。
分かってる。
こうしなければ、もっと被害が拡大していたと。
これが、最善の策だったと。
それでもやっぱり、苦しくて、心が痛くて。
でも、あたしにできることなんて、ただこうして祈ることくらいなわけで。
だから、こうして願わずにはいられない。
どうか、この祈りが届きますように。
すっと目を開けると、厳しい顔をした翔太があたしを見ていた。
「また、怪我して…」
厳しい視線は、あたしの怪我に向けられていた。
「でも、死んでないもん」
「そういう問題じゃないだろ、このバカが。そんなこと、誇らしく言うな」
翔太は、はぁ、と溜息を吐いた。
そしてぎゅっと引き寄せられる。
あたしは翔太の腕の中にいた。
「え、ちょ、しょ、翔太?!」
軽いパニック状態に陥る。
いつまで経っても、この状況には慣れない。
「………た」
翔太の掠れた小さな声が、微かにあたしの耳に届く。
「え…?」
さらに強くなる翔太の腕。
そこから伝わる翔太の体温。
ドクンドクンと高鳴るあたしの胸。
あたしは、目を閉じた。
あぁ、生きる。
あたし、生きてる。
無事に仕事が終わったんだなって実感する。
「…生きてて、良かった」
耳に届いた、掠れた声が。
重みのある、優しい言葉が。
胸に染み渡る。
氷が砕け散り、砂浜の上につみあがる音が。
「どうか、彼らが光の道を歩まんことを」
息を整えながら、手を合わせて祈る。
罪悪感が押し寄せて、心が苦しい。
分かってる。
こうしなければ、もっと被害が拡大していたと。
これが、最善の策だったと。
それでもやっぱり、苦しくて、心が痛くて。
でも、あたしにできることなんて、ただこうして祈ることくらいなわけで。
だから、こうして願わずにはいられない。
どうか、この祈りが届きますように。
すっと目を開けると、厳しい顔をした翔太があたしを見ていた。
「また、怪我して…」
厳しい視線は、あたしの怪我に向けられていた。
「でも、死んでないもん」
「そういう問題じゃないだろ、このバカが。そんなこと、誇らしく言うな」
翔太は、はぁ、と溜息を吐いた。
そしてぎゅっと引き寄せられる。
あたしは翔太の腕の中にいた。
「え、ちょ、しょ、翔太?!」
軽いパニック状態に陥る。
いつまで経っても、この状況には慣れない。
「………た」
翔太の掠れた小さな声が、微かにあたしの耳に届く。
「え…?」
さらに強くなる翔太の腕。
そこから伝わる翔太の体温。
ドクンドクンと高鳴るあたしの胸。
あたしは、目を閉じた。
あぁ、生きる。
あたし、生きてる。
無事に仕事が終わったんだなって実感する。
「…生きてて、良かった」
耳に届いた、掠れた声が。
重みのある、優しい言葉が。
胸に染み渡る。


