「由良、来るぞ!」
翔太がヒュドラを見て叫んだ。
はっとしてあたしも見てみると、確かにヒュドラはこちらに迫ってきている。
「分かってる!」
あたしは前を見据えたまま、返事をした。
握る杖に力を込める。
あたしの魔力、お願い。
もう少しだけ。
もう少しだけ、力を貸して。
「"アイス・グランド"!」
翔太が杖を掲げて叫ぶ。
それと同時に、ヒュドラが吐き出した毒が砂浜に当たり、視界が悪くなった。
砂埃が舞って、ヒュドラの様子は何も分からない。
でも、攻撃が当たったのだからきっと凍ったのだろう。
そう思って凍ったヒュドラに跳びかかって切ろうと、体に力を入れたあたしを翔太が手で制した。
「待て、由良! 様子がおかしい…!」
翔太は怪訝そうな顔をしている。
「え?」
そう思うと同時に、ヒュドラが砂埃の中から現れた。
ヒュドラの雄叫びに、一瞬怯んでしまった。
10メートルも離れていないところに、あのヒュドラがいるなんて。
「このヒュドラ、強すぎだろ」
チッと舌打ちした翔太を恐る恐る見てみる。
「ど、どうしよう?」
「任せろって言っただろ。心配すんな」
翔太は真っ直ぐヒュドラを見つめたまま言った。
その言葉には説得力があって、やっぱり"サファイア"の当主なんだな、と思った。
でも、どうするつもりなんだろう。
翔太のことだから何か策はあるのだとは思うけど……。
すると翔太が叫んだ。
翔太がヒュドラを見て叫んだ。
はっとしてあたしも見てみると、確かにヒュドラはこちらに迫ってきている。
「分かってる!」
あたしは前を見据えたまま、返事をした。
握る杖に力を込める。
あたしの魔力、お願い。
もう少しだけ。
もう少しだけ、力を貸して。
「"アイス・グランド"!」
翔太が杖を掲げて叫ぶ。
それと同時に、ヒュドラが吐き出した毒が砂浜に当たり、視界が悪くなった。
砂埃が舞って、ヒュドラの様子は何も分からない。
でも、攻撃が当たったのだからきっと凍ったのだろう。
そう思って凍ったヒュドラに跳びかかって切ろうと、体に力を入れたあたしを翔太が手で制した。
「待て、由良! 様子がおかしい…!」
翔太は怪訝そうな顔をしている。
「え?」
そう思うと同時に、ヒュドラが砂埃の中から現れた。
ヒュドラの雄叫びに、一瞬怯んでしまった。
10メートルも離れていないところに、あのヒュドラがいるなんて。
「このヒュドラ、強すぎだろ」
チッと舌打ちした翔太を恐る恐る見てみる。
「ど、どうしよう?」
「任せろって言っただろ。心配すんな」
翔太は真っ直ぐヒュドラを見つめたまま言った。
その言葉には説得力があって、やっぱり"サファイア"の当主なんだな、と思った。
でも、どうするつもりなんだろう。
翔太のことだから何か策はあるのだとは思うけど……。
すると翔太が叫んだ。


