古いプレハブのトタン屋根を雨が叩く。


僕は、畳の上に寝転びながら雨が少しでもやむのを待つがいっこうに、やむ気配はない。


激しい雨音のせいで横に居るはずの君の声さえ聞こえない。


暗い部屋で君が横に居るのは確認できるけど…


君が生きてるのか胸に手を当てると呼吸してるのは分かる。


寝てはいないようだが、起きてもいないようだ。


この雨をやり過ごそうとしてるだろうか?


僕らは、何時からここに居るのだろう?


それさえも、分からない。


しかし、僕は煙草を取り出そうとして煙草がもう無いのに気付く。


買い置きしてた分が全て無くなったようだ。


僕は、身体を起こして君に聞く。


「煙草を買いに行くけど何か他にある?」


君は、頭だけ動かして悲しそうに首をふる。