急に後ろからそんな声が聞こえてきて、あたしは「きゃっ!?」と、悲鳴をあげた。


見ると、いつの間にかそこにはいろはちゃんがいた。


「いろはちゃんビックリさせないでよぉ」


「ふふっごめんね? ツムギちゃんが食堂からなかなか戻ってこないから、もしかしたら竜季君のクラスかなって思って見に来たの」


「そうだったんだ。今日これから竜季と用事があって……」


「えぇ? またぁ?」


プッと頬を膨らませるいろはちゃん。


そういえば朝も別々だったからいろはちゃんは1人で登校したんだっけ。


「ごめんね。用事が終わったらすぐに帰ってくるから」


あたしはそう言い、教室内の竜季に声をかけたのだった。