ガツン、って、頭にひびが入ったような衝撃。



違う。エイプリルフールじゃないよ。
私は泰秀が好きだよ。好きなんだよ。


確かにズルい告白をしようとしたのは私だけど。


ねえ、お願い。

エイプリルフールなんて言葉で、誤魔化さないで。



「…違うよっ!」



なんか、凄く泣きそう。



泰秀は私と離れ離れになるのも全然淋しくなさそうだし、私のズルい告白もエイプリルフールだって思うし。



私だけなんだ。



高校時代が終わってほしくないって思うのも、大学生なんかになりたくないのも、離れ離れになるのが嫌なのも。



私だけが、泰秀を好きなんだ。



私だけが…っ





「ーーそれ本当?」




視界が突然、真っ黒になった。