*華月譚*花ノ章 青羽山の青瑞の姫

「あっ!!


火影童子っ!!


こんな所にいたのかっ!!」






刀を振り回しながら駆け寄ってきたのは、怒りに顔を歪ませた息吹だった。






「火影童子め、よくも俺様に恥をかかせてくれたなっ!!


あんな後ろからの不意打ち、卑怯きわまりないぞっ!!


正々堂々と正面から戦え!!」







息吹はそう叫んで、灯の前に立ち止まり、刀を構えて対峙した。





灯は襲い来る蔦や枝と戦いつつ、息吹のほうを振り向く。






「………おい、息吹とかいうの!!


俺は今、それどころじゃないんだよっ!


見れば分かるだろう!?」






「そんなの俺様には関係ないっ!!」





「なんだと、卑怯な奴だな!!」





「卑怯はどっちだ、おあいこだ!!」






(………っ、面倒な時に現れやがって)






灯は息吹を睨みつけて舌打ちをした。