『おい、お前の名前は何だ?』
しばらくすると、また青年が聞いてきた。
『…人に尋ねる前に自分から名乗ったらどうですか?』
…。
って!
それ聞いたら、私も答えなきゃいけなくなっちゃうじゃん!!
『あ?あぁ、俺か?…俺は、海道 守。海の道に守る、だ。お前は?』
…ほーらね。
あぁ、私のバカっ!
『…花。結城 花。』
『ゆうき、はな?…漢字は?』
『…結に城、花びらの花。』
…漢字は言いたくないんだよね。
だって、みんな、
ー〝はな〟って、華って書くじゃないんだね!
って。
…嫌味にしか聞こえんわ、マジで。
海道っていう人も、そう言うに決まってる。
『結城 花、か。…〝はな〟って、華やかの華じゃないんだな!』
…やっぱり。
言うんじゃなかった。
下を向き、涙が出そうになるのを我慢している私。
『ま、俺的には、花びらの花の方が好きだけどな。なんか、いい匂いのイメージねぇ?』
…え?
ほ、んとに?
ってか、いい匂いのイメージって…。
確かに花はいい匂いだけども!
『…フフ。』
私は可笑しくなって小さく、小さく笑った。

