『…ヒィ!』
ヒィって何だよ、ヒィって。
5分の1だぞ?
全部出したら、こいつ死ぬんじゃねぇの。
おっちゃんの手が緩み、逃げ出そうとするが、また力が入った。
『お、お前っ!俺に恥がかせやがって!!…お仕置きが必要だな。』
お仕置き?
ここで、尻文字でもしろってか?
『こっち来い!!…可愛がってやるよ。』
私を引っ張り、歩き出したのはホテル街。
…あれ?
尻文字ちゃうの?
…はぁ。
数年前の私なら付いてくけど、今の私は行かねぇーよっ。
そう、心の中で呟き、振り払おうとするがなかなか出来ない。
…おい、おい。
おっちゃん握力だけは強えんだな。
ビクともしねぇ。
多少、おっちゃんの腕が揺れる程度だ。
気付いたら、ホテルの前まで来てた。
…ヤベェって!
『ちょっ、マジ、無理!』
『あぁ?今更抵抗すんなよ。』
ニタァと気持ち悪く笑う。
…きっも!!
じゃなくてっ!!!
和也さんと、〝自分の身体は大切にする〟って約束したんだよ。
『…破って、たまるかっ!』
『離せっ!このクソハゲっ!!』
おっちゃんはハゲと言われるのが、嫌らしい。
なぜ分かったかって?
頬がジンジンする。
殴られたんだよ。
バッチーンってね。

