桃の花を溺れるほどに愛してる

「ううん、大丈夫。じゃあ……」


 いつ、どこで私を知ったのか、私をストーカーしだすようになった理由は何か、どうして私のことを好きになったのか……などなど。

 そんな疑問が頭をよぎったのだが、別に聞いてもいいよね?問題のある質問じゃないよねっ?


「いつ、どこで私の存在を知ったの?」

「え……」


 次の瞬間、春人は私を見つめたままピタリと動きをとめて固まった。

 私を見つめる瞳には、驚きや悲しみや切なさが入り混じっているようにも見えて……私は内心、焦った。

 ……えっ?なになに?もしかして、質問しちゃいけない質問だったのかっ?!

 はたして、タイミングがいいのか悪いのか……しばらく無言が続いたのち、司さんが料理を運んできた。


「お待たせしました~★Aセットが2つと、ミックス・オ・レとコーヒーになりまーすっ」

「あ、どうも……」


 Aセットをそれぞれの目の前に置き、ミックス・オ・レを私の目の前に、コーヒーを春人の目の前に置いた。


「じゃっ、伝票はここにおいておきますねーん。ごゆっくり~」


 伝票を机の端に置いた司さんは、元の持ち場へと戻っていった。

 Aセットというメニューは、こんがりと焼いたトーストの上に砂糖が塗してあるようで、他にもクリームやフルーツが乗っかかっているデコレーションが施しており、オリジナルのヨーグルトやアイスクリームがついていた。

 それは女の子に人気そうな、甘いデザートのようなメニューだった。