「え……っ」 いきなりのことに、またドキドキと心臓が鳴る。 え……え⁉ 「ど、どうしたの?山崎」 抱きしめられてるなんて、頭がついていかない。 「ほんと、お前はいつまでも変わんないな……」 「え……」 「美味かった。お前が作ってくれて、嬉しかった」 「……!ほんと⁉」 不安だらけだった胸の内は、急に花畑みたいになった。 一瞬抱きしめられていることも忘れてしまい、笑顔になる。 「えっとね……それ、未来のお菓子なの!私がずっと前までいた時代のなんだけどね」 「……」