5時間目 私は、思ったよりへこんでいた。 なんだかもやもやして、はっきりしない。 そんな気持ちで埋めつくされる。 「はい、隣の席のひとと、プリント解いて。」 先生の合図で、陽太くんと席をくっつける。 あー、そうだ。国語の時間だった。 一方的に少しだけ気まずい気がして、下を向いてプリントに集中する。 「…田島さん、お願いがあるんだけど。」 陽太くんにそう言われ、顔をあげると、思ったより顔が近くて、心臓が早くなる。