ヘレンはティアナの訪れを今か今かと待ち望んでいたらしく、ティアナが現れたことに気づくとぱっと顔を輝かせた。
「ほんとに来てくれた!」
「当たり前よ。約束したじゃない」
彼女の笑顔に、ティアナはなんだかうれしくなる。
ティアナが来るのを、こんなに待っていてくれるなんて初めてのことだった。
ヘレンは手招きして、ティアナを毛布の中に誘いこむ。
毛布の中に入ると、ただでさえ薄暗いのにさらに暗くなったが、しばらくすると目が慣れてきてヘレンの表情がわかるようになった。
2人で毛布を頭からかぶって、ひそひそ声で会話を交わす。
「ねえねえ、あなたの名前は?」
「ティアナよ」
「ティアナはわたしの名前を知っていたよね。やっぱり妖精だからなの?」
「そうよ、わたしは妖精の力で名前がすぐにわかるの。あの子はベティ、あの子はリカルド」



