何も連絡なしに福井へ帰ったものだから
両親はびっくりしてた


「どーしたの?」


「エヘヘ 出戻り」


笑おうとしても 顔が固まってしまう


「出戻り?喧嘩でもした?」


「あたしが悪いの
取り返しのつかないことしてしまって」


まだ 何も説明してない
号泣のあたしを母は強く抱き締めてくれた


「落ち着いたら話してごらん」


「あのね…」


両親はあたしの話を黙って聞いてた
話終わると 急に父が


「尚輝くんも器の狭い男だな!
もしかすると自分の子であるかも知れないわけだろ?よく菜摘を追い出したよな」


「許せないんだって
まぁ…記憶がないにせよ 裏切ったのはあたしだから」


「お前に対して そのくらいの感情しかない!ってことだよ
本気で愛してるなら 別れるとか考えないだろ!
それだけの男ってことだよ」