「じゃあ、食べる。」

「ななちゃんは——」

「くるちゃんを食べ——」

 すると、ソファに乗っていたクッションをボフッと投げつけたくる。

「もー俺くるちゃんが食べたいのー」

「私は美味しくない!」

「喰べてからにしてそういうのはぁ。だから、試しに食べてみよっか」

「りーくん助けてっ……!」

 くるの頰に手を当てて、壁に迫っていった七瀬の間から出て、俺の元へ駆けつけてきたくるは、上目遣いでずるくて。