その推理は若さんと二乃ちゃんとしたけど、謎のまま。


「理人くん……なんて男の子いたかな?」


「幼い頃の理人くんはやんちゃで、イタズラっ子でね。今とは雰囲気がまるで違う。だから歌鈴が思い出せなくても無理はないよ」


「うーん。理人……理人……」


あっ……なんか思い出せそうかも?


『……音無歌鈴! こっちに来い!』


一瞬だけ脳裏に蘇ったのは、怒った顔をした男の子だった。


「もしかして、私に──」


ギリギリ思い出せそうなところで、私の身体は後ろから包まれた。