「ありがとうございます!花平くん」

「……お人好し」




お風呂上がりに食べるスイーツは格別で。

想像どおり……いや、想像以上にカフェラテプリンは美味しかった。


プリンを食べながらそういえば、と思う。



そういえば私、花平くんにキスされてなかったっけ。


いろいろあって忘れてたけど、あの日の夜、
たしかに唇の感触が残っている。



……あれはどうなったの?




「顔赤くね?どうかした」

「いや……なんでもないです」


花平くんも何も言わないし、もしかしたら覚えてないのかもしれない。


いまさら聞くこともできなくて、私は顔の熱を冷ますために氷のたくさん入った麦茶をごくごくと飲んだのだった。