ケータイ小説 野いちご

100日間、あふれるほどの「好き」を教えてくれたきみへ




「お腹すいたからなにか食べにいかない?」


海月を探すように空を見上げていた俺に気づいたのだろう。そう言って歩き出したのは、岸だった。


「あ、じゃあ、俺のバイト先に行きましょう!めちゃくちゃ旨いですよ」

「うん。行く行く」


勝手に話を進めて三鶴も俺を追い抜くように歩く。



「いや、俺、蕎麦食えねーし」


三鶴は今でも海月が働いていた店でバイトをしていた。

年齢を偽らずに堂々とできるようになったからなのか、俺以上にバイト三昧だけど、ゲームをしてる時よりも三鶴は生き生きしてるような気がする。



「蕎麦以外にも天ぷらとかあるから大丈夫だよ。それに店で一番人気のメニュー見てみたいでしょ?」

「なに?」


「満月蕎麦」



その瞬間。柔らかい風が俺の横を通りすぎていった。


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