「なにをボーっとしてたんだよ」


「いや、この公園って監視カメラが設置されてるんだな」


そう言い、城は入口に立っている街灯を指さした。


その上の方には四角いカメラが付けられている。


「本当だな」


公園で遊ぶ年頃でもないし、気が付かなかった。


「ってことは、犯人が写ってたかもしれないってことか……」


俺は続けてそう言った。


城は頷く。


犯人はそれを知らずにここで三宅先輩を殺害したのか。


この事件、案外簡単に解決しそうだな。


そう思いながら、《立ち入り禁止》のテープの手前まで来て足を止めた。


芝生は刈り取られているが、地面に黒くなった血の痕がハッキリと残っているのが見えた。


「うっ……」


「おい城、大丈夫か?」


手を口に当てている城はすでに青い顔をしている。