ケータイ小説 野いちご

「見送ってあげよう」


棺が霊柩車に運ばれる。


あたしたちはここで和夫とお別れだ。


そう思うと、鼻の奥がツンッと痛くなった。


涙が滲んできて視界が歪む。


それでもあたしは霊柩車へ向けて真っ直ぐ視線を向けた。


和夫の入っている棺が見えなくなる。


車がクラクションを立てながら会場を出ていく。


和夫……。


これで和夫には2度と会えないなんて、やっぱり信じることができなかったのだった。

< 25/ 245 >