ケータイ小説 野いちご

だけど、みんな同じ気持ちだったのだろう、キョトンとした顔になっている。


「原因がわからない……?」


渉が首を傾げてそう言った。


「えぇ。最初はただの風邪だと思って家にある薬を飲ませてたの。だけどその日の内にどんどん症状が悪化して行って、夜中に40度まで熱が上がったのよ。


慌てて救急に連れて行ったけれど熱は下がらず、原因もわからないって言われたの。それが土曜日のことだから、もう3日も高熱を出していることになるのよ」


3日間、40度の熱が下がらないまま!?


あたしは驚いて口をポカンと開けてしまった。


冗談のような話だったけれど、和夫のお母さんが嘘をつくなんて思えなかった。


なにより、今苦しんでいる和夫を見ればそれが事実なのだとわかってしまった。


誰もが驚いて、何も言えないまま家を出ていた。


自分たちの足音だけが聞こえて来て、気が付けばあたしたちは近くの公園に来ていた。


公園内では子供たちが遊んでいて、その喧騒で現実に引き戻された。


「3日間高熱って……」


ようやく口を開いたのは理子だった。


「うん。しかも原因がわからないって」


愛子が真剣な表情でそう言う。

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