ケータイ小説 野いちご

あたしの気持ちに未だ気が付いていないのは、もしかしたら渉だけかもしれない。


「特に、なにも」


あたしはため息交じりにそう返事をした。


「なにもないの?」


理子は眉を寄せてそう言った。


「うん。同じクラスだって浮かれてたけど、休憩時間になるとすぐC組に行っちゃうんだもん」


男友達がC組に集まっているから、仕方のないことなのかもしれないが、渉と会話する時間がとれなくてこっちは寂しい思いをしていた。


だから、最近では理子と一緒にお弁当を食べる。


という名目でC組に行っているのだ。


「そっか。まぁ、それは仕方ないよね。なにせC組にみんないるんだもん」


理子もあたしと同じ考え方みたいだ。


「A組にも新しい友達はいるみたいだから、気長に待つしかないかな」


あたしはそう言い、ため息を吐き出したのだった。

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