その情報収集も兼ねて、連続で菊葉の城下町に出向くようになっていた。


「まぁ俺もあの町好きだし、別にいいんだけどな!」


颯は由羅の隣で、豪快に顔を洗う。



そして陽が昇る頃、由羅たちは里を出た。


店がきたことを知らせる颯の笛の音が、城下町に響き渡る。


「お!今日もきてるんだなっ」

「今日のオススメはなに?」


由羅たちが店を開くと、町の人々はこぞって店に集まる。