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この日のデートもあたしたちの間に笑いが絶える事はなかった。
昨日ネット配信されていたお笑い芸人の番組を颯に教えるあたし。
颯はあまりネットを利用しないので、その内容のどれもが真新しいものらしかった。
ネットを開けばいくらでも話題は転がっていて、あたしはいつもそれに助けられていたのだ。
話を盛り上げながら歩いていると喉が渇いて来て、あたしたちはファミリーレストランに入った。
休日の昼だから、お店の中はお客さんで一杯だ。
しかし幸いにもテーブルが空き、すぐに座れることになった。
しかし……その席の隣に視線を移した瞬間、あたしの顔から笑顔が消えた。
「あ、お兄ちゃん!!」
隣の席からそう声をかけてきたのは希彩ちゃんだったのだ。
希彩ちゃんは数人の女の子たちと一緒にお昼を食べている。
あたしは誰にも気づかれないよう、爪を噛んだ。
この日のデートもあたしたちの間に笑いが絶える事はなかった。
昨日ネット配信されていたお笑い芸人の番組を颯に教えるあたし。
颯はあまりネットを利用しないので、その内容のどれもが真新しいものらしかった。
ネットを開けばいくらでも話題は転がっていて、あたしはいつもそれに助けられていたのだ。
話を盛り上げながら歩いていると喉が渇いて来て、あたしたちはファミリーレストランに入った。
休日の昼だから、お店の中はお客さんで一杯だ。
しかし幸いにもテーブルが空き、すぐに座れることになった。
しかし……その席の隣に視線を移した瞬間、あたしの顔から笑顔が消えた。
「あ、お兄ちゃん!!」
隣の席からそう声をかけてきたのは希彩ちゃんだったのだ。
希彩ちゃんは数人の女の子たちと一緒にお昼を食べている。
あたしは誰にも気づかれないよう、爪を噛んだ。