「で、でも、私たべているし・・・」

「だから、それが異例だと言っているのです!まったく、白玖さまの考えは理解できません・・・。こんな下等な人間を側におくなど・・・」




酷い言われように蒼子もムッとするが、そもそも連れてきたのは自分だろうにと心の中で指摘した。
そのせいで自分はここに来て、今こうしているのだから。



それをぶつくさ文句を言われるのは納得がいかない。




その時、襖がすっと開き、白玖が姿を現した。




「あ・・・、おかえりなさい」

「・・・うん」




短く答えると白玖は相変わらずの無表情で蒼子の隣にすとんと座る。
初めて食べるところを見る・・・。



そう思った蒼子だったが、白玖はいつまでたっても箸をとろうともしない。





「たべないの・・・?」

「・・・ん?」





蒼子の言葉に視線を蒼子に向ける。
白玖に見つめられ、蒼子の胸はドキッと鳴った。