そう思ったら、余計に中身を開くのも気が引けた。


ただ、カバーをもう一度よく見てみると、留め金の部分は透明の光る石で出来ていた。



……なにこれ、ダイヤ!?


ま、まさかね。



あたしに本物と偽物の区別なんてつけられないけど。


この手帳は正真正銘の革の匂いがする。


ということは、この石がダイヤの可能性もある。




「……どうしよう」


手帳ってすごく大切なモノのはず。


今頃なくて困っているかもしれない。


だけど、どうやって返したらいいんだろう…。




ああ…。


だめだ、眠い…。



どうしようと思いながらも、今日の疲れがどっと襲って、いつの間にか眠りに落ちていた。