女が女を好きでも別に不思議はない。


だから、伊達先生だけを疑うのは違う気がするんだ。


「とにかく、今日は風呂に携帯を持って入れ」


「え?」


あたしは目をパチクリさせて竜季を見る。


「何かあったらすぐに連絡できるようにだ」


「竜季……すぐに来てくれるの?」


「当たり前だろ? 大切なツムギになにかあってからじゃ遅いんだぞ」


真剣な表情でそういう竜季に、思わず胸がキュンッと悲鳴をあげた。


「竜季……ありがとう」


そっと肩を抱かれ、あたしは幸せを感じていたのだった。