そんな事をボヤきつつ、ベッドから腰を上げた時、私は異変に気付いた。


携帯電話が……ベッドの上にある?


「昨日」まではベッドの下にあったから、いつもの癖で立ち上がったけど。


これが、「昨日」が変化するという事なのだろうか?


だとすると、誰かが3つ目のカラダを納めたという事になる。


学校に行く準備をして、家を出た私は、早くもその変化に気付いた。


「お、おはよう美雪……どうやら、カラダを3つ納めたみたいだな」


玄関の前に、翔太がいたのだ。


なんだか挙動不審なその姿と、昨夜の姿がダブって見えて……警戒してしまう。


「翔太……夜の事、覚えてる?」


「いや、それがさ……日中に、袴田の奴に包丁で刺されて……気付いたら、朝だったんだよな」


まあ、死んでいたのだから、当然と言えば当然なのかもしれない。


「まあ、それならいいけど……どうして私を待ってたの?」


そう尋ねると、少し困ったような表情を浮かべて、私の問いに答えた。