「それでそれで、花奈ちゃん!?
司君とはどうなったの?」
興味津々に聞いてくる由希さんに、
「あの……付き合うことになりました」
そう答えながらも、顔がかぁっと紅くなる。
司君のことを考えるだけで、胸がきゅんきゅん甘い音を立てるのだった。
昨日、司君からの予想外の告白を受けた。
叶わない恋だと思っていたから、司君の言葉が信じられなかった。
だけど、手をぎゅっと繋ぎ、火照った顔で前を向いて歩きながら少しずつ実感した。
私は司君の彼女になれたということを。
はじめは関わりたくない変人だと思っていたのに、こんなにも惚れるなんて自分にびっくりだ。
「それで、どこまでいったの?」
興味津々に聞く由希さんに、
「どこまでも行っていないですよ」
苦笑いして答える。