彩希side


ごめんなさい……稜。


やっぱり苦しいの。

怖いの。



あのまま稜の側にいたら、

あたしはきっと稜を責めてしまう。


あたしも壊れてしまう。


愛のないエッチはもうしたくない。






「彩希ー?」

「翔貴にぃ」

「…行かないのか?」

「…うん。」






あたしなりの、

“覚悟”。



お見舞いは行かない。


きっと稜のペースに流される。