変わらずにサッカーの練習に励み、汗を流す。

響く声と走り回る仲間たち。

練習は日曜でも関係ナシに続く。

「あちぃ。」

日陰に潜り込み、万桜を待つ。

「お疲れ様です!!」

「おーお疲れ。」

一年が俺の前を通り過ぎる。

…遅いっ。

何かあったかな。

迎えに行こうかな、と腰を上げると、ちょうど小走りにやって来る万桜の姿が見えた。

「ごめんなさい。」

「ん、何かあった??」

これ、と冷たいスポーツドリンクを差し出す。

「もう、水筒が空だったみたいだから。」

こんなさり気ない気遣いが、最高に嬉しい。

「サンキュ。」

受け取りキャップを回した。