「へ!?り、陸…?」


いきなり掴まれ、驚く。



陸は、あたしの手首を凝視しながら聞いてくる。



「杏…これなに?」



「あっ…」


何だろと思っていたあたしも、陸が言いたいことに気付く。



「あっこれは…なんでもないから。」



さっと手を引っ込めようとしたけど、陸が離してくれない。



持っていた眼鏡を、高い棚に置き、まじまじと見てくる。





「どうした…?このアザ。」