ケータイ小説 野いちご

学校の怪談

第2話
校舎裏の二宮金次郎

怜美の一日はあわただしく始まる。


朝7時に起きて着替えをして顔を洗ってご飯を食べて。


両親が熱心に見ているテレビニュースを一緒になって真剣な顔をして見たりして。


「怜美、将来やりたいことは見つかった?」


食パン片手にニュース番組を見ていた怜美は父親からの質問に視線を向けた。


父親も母親も同じ時間に食卓を囲んでいて、みんな一緒にパンをかじっていたところだった。


「ううん、まだ」


怜美は左右に首を振って答える。


怜美のまわりには看護師さんになりたいとか、学校の先生になりたいと口にしている子はいる。


だけど怜美自身はまだこれと言ってやりたい職業を見つけることはできていなかった。


きっと、世界にどんな職業があるのかまだよくわかっていないとも思う。

< 29/ 128 >