私は結輝さんに連れられて、鈴くんの家に行った。

 結輝さんが何故鈴くんの家を知っていたのかは謎だったけど……。

 鈴くんの方が苦しいはずなのに、私には涙が出てきてしまう。

 自分を殴りたいぐらいだ。

 自然と体が崩れ落ちていくような感覚があったが、数秒経ち鈴くんに支えられたと理解した。

「先輩……」

 鈴くんは、自分がなにかしたかのような顔をして、私を優しくギュッと抱きしめてくれた。