目覚まし時計の音で私は目を覚ます。ゆっくりと重たい体を起こして鳴り続ける目覚まし時計を止めると、私は深い溜息を吐いた。

「美子ー。早くしないと学校に遅刻するわよ」

母さんの呼び掛けに私はノロノロとベッドから這い出て身支度を始める。パジャマを脱いで制服へと着替えるが、姿見に映る痣だらけの身体が嫌でも目につく。これから起こる出来事を想像して気分が沈む。
それでも制服に袖を通して私は鞄を持ちリビングへ向かう。
リビングには私の分の朝食を並べている母さんと、すでに朝食を終えて新聞に目を通している父さんの姿があった。