「キャアアアアアア!!」


自分の悲鳴が廊下一杯に響き渡るのを聞いた次の瞬間、目の前でエレベーターの扉が閉められた。


『美知佳、美知佳大丈夫!?』


スマホから聞こえて来る一穂の声にすがりつくように、あたしはスマホを握りしめた。


そのままエレベーターの隅まで移動し、膝立をしてできるだけ小さくなった。


そうすることでなんらかの危害から逃れられるような気がした。


「一穂助けて!!」


『今どこにいるの!?』


「エレベーターの中!」


そう返事をし、すぐにスマホでエレベーター内を映し出した。


『これ、まじかよ……』


幸生の愕然とした声が聞こえて来る。


『どうやって入ったんだよ!?』


続いて充弘の声。