6月に入ってからも空は快晴だった。
今年の梅雨は水不足が深刻で、各地で断水の処置が取られていた。
それでも、コンビニやスーパーに行けば沢山の飲料水が売られているので、あたしたちにとって断水とは遠い存在だった。
古代高校1年A組の教室へ入ると、友人の柳浦美奈(ヤナウラ ミナ)が、すぐに声をかけてきた。
美奈は身長160センチのあたしより5センチほど小さく、会話をする時はいつも見上げてくる。
近くから見上げられて、美奈の大きな目があたしを捕らえる。
その瞬間は、いつでもキュンとしてしまう。
ただの友達以上の感情はないけれど、マスコット的な可愛さがあった。
「聞いて恵梨佳! 直弘がいじめるの!」
美奈はピンク色の頬をプッと膨らませてあたしに抗議してきた。
直弘は同じクラスの男子で、ことあるごとに美奈にちょっかいを出している。
きっと、美奈のことが好きなんだ。
今年の梅雨は水不足が深刻で、各地で断水の処置が取られていた。
それでも、コンビニやスーパーに行けば沢山の飲料水が売られているので、あたしたちにとって断水とは遠い存在だった。
古代高校1年A組の教室へ入ると、友人の柳浦美奈(ヤナウラ ミナ)が、すぐに声をかけてきた。
美奈は身長160センチのあたしより5センチほど小さく、会話をする時はいつも見上げてくる。
近くから見上げられて、美奈の大きな目があたしを捕らえる。
その瞬間は、いつでもキュンとしてしまう。
ただの友達以上の感情はないけれど、マスコット的な可愛さがあった。
「聞いて恵梨佳! 直弘がいじめるの!」
美奈はピンク色の頬をプッと膨らませてあたしに抗議してきた。
直弘は同じクラスの男子で、ことあるごとに美奈にちょっかいを出している。
きっと、美奈のことが好きなんだ。