友達と一緒にいる放課後はとても楽しいものだった。


何度も頭の中で想像し、夢に見ていたよりも、ずっとずっと楽しい時間だった。


「このズボン、友里に似合いそう!」


2人で行ったショップで梓がそう言い、紺色のクロップドパンツを手に取った。


部屋着にもなりそうなゆるいタイプのものだ。


「わぁ~可愛い!」


テレビなど芸能人が履いているのを見たことがある。


あたしが興味を持っていると


「試着してみなよ」


と、梓が言って来た。


「でも……」


買う予定があるわけじゃないから、試着するのはなんだか気が引けた。