昨日の雨がウソのように晴れた今日。

カーテンを開けると、朝日がまぶしくて思わず手で光を遮ってしまう。

少しずつ秋から冬に季節は変わろうとしているのに、今日はいつもより暖かかった。



「結月ちゃん、朝ごはんの用意ができてるから……」


洗面所で顔を洗って歯を磨いた後、おばさんが私に声をかけてきた。

もちろんそれに応じる事無く、何事もなかったようにリビングを通り過ぎて階段へと向かう。


「結月ちゃん、少しは食べないと……」


私はおばさんが来てから、彼女が作った物を一切口にしていない。

だから何も食べていないのだと心配しているんだと思う。

実際、おばさんとえみりが来てから10キロ近く体重は落ちたけど。

でも家で食べないだけで、他でちゃんと食べているから全然大丈夫。

おばさんの言う事なんか耳に入れず、自分の部屋に戻って制服に着替えた。

紺のブレザーに赤チェックのリボン。

グレーのタータンチェックのスカートというスタイル。