ケータイ小説 野いちご

カ・ン・シ・カメラ

ハマる

あたしが監視カメラにハマるのに時間はかからなかった。


学校にいる時間は部屋に誰もいないからカメラは見ないけれど、学校から帰ったら1時間に2、3回は確認するようになっていた。


放課後に盗撮していた写真と違い、映像はより近くに颯を感じる事ができた。


「純白、最近機嫌がいいね?」


一緒にお昼を食べていた杏里がそう言ってくる。


「そうかな?」


「そうだよ。なんだか顔が生き生きしてるもん」


そう言われ、あたしは自分の頬に触れてみる。


確かに、監視カメラを購入してから自然と笑える時間が多くなった気がする。


颯のシスコンは今でも気になるけれど、カメラを確認ている時間は安心することができた。


「別に、変わった事はなにもないよ」


そう言うと、杏里はため息を吐き出した。


なんだか元気がないようだ。


「何かあったの?」


「実はね純白、前に話した年上のいるじゃん」


そう言われ、あたしは記憶を巡らせた。


あぁ、杏里が好きになってしまったという他校の先輩の事か。

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